圧力を受けて変形すると元に戻らない、木の性質を利用した曲木加工。高温の蒸気で蒸し、水分を含ませた木材を鉄型に合わせて曲げていきます。「研磨」や「仕上げ」も複雑な曲線をより美しく、手触りよく仕上げる為、職人の経験と手先の感覚によって丁寧に施されます。木工職人が木を曲げる際に使用する「治具」と呼ばれる鉄型さえも全て職人の手作業により製作されます。
背から脚、背から肘にかけて使われた大きな曲木の美しさと肘かけでゆったりと座れる優しさと曲線が描き出す美しいフォルムが魅力で、前後の脚をつなぐ貫はひねりを加えた曲げを施しており、曲木のなめらかな曲線を印象づけます。