Keith Haring / Andy Mouse 1986 US$ (250 Series)
キース・ヘリング(1958~1990)は、アメリカ出身のアーティスト。アンディ・ウォーホルやバスキアと並びアメリカのポップ・アートを牽引した代表的な人物。1980年代初頭、ニューヨークの地下鉄構内でチョークを使い未使用の広告板に描いた「サブウェイ・ドローイング」で注目を集め、そのユーモラスで親しみやすいグラフィティは市民に強い印象を残しました。太い線、鮮やかな色彩、動きのあるフォルムで生命力や社会的連帯を表現しつつ、エイズ、LGBTの権利、反アパルトヘイトなどの社会的テーマを積極的に作品に反映。公共空間へのアート介入にも力を注ぎ、1982年から1989年にかけて世界各地で50以上の公共作品を制作しました。自身がAIDSを患いながらも、命の尽きる直前まで社会に対してアートでメッセージを発し続けた姿勢は、現在も多くの人々に影響を与えています。
Raffinart
ヘリングがアンディ・ウォーホルをモチーフに展開したシリーズの中でも、資本主義や消費社会への視点を強く示した一作。紙幣を思わせる構図の中に“Andy Mouse”が配置され、ドルマークとともに描かれることで、スターやアートが経済価値と結びつく構造を象徴している。下でそれを支える人物たちは、大衆がアイコンを成立させる存在であることを示唆。ポップで軽やかな表現の中に、イメージと資本の関係を鋭く問いかける作品である。